お薬とあごの骨について知っておきたいこと
くみ歯科クリニックより
このセクションは医療従事者向けの専門的な情報を提供します。
I. 医療者向けパート
1. 序論 (Introduction)
このセクションでは、薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)の基本的な定義、診断基準、そしてその病態生理について解説します。MRONJは特定の薬剤治療に関連して発生する重要な病態であり、正確な理解が臨床対応の第一歩となります。
MRONJの定義と診断基準 (Definition and Diagnostic Criteria of MRONJ)
薬剤関連顎骨壊死(Medication-Related Osteonecrosis of the Jaw: MRONJ)は、特定の薬剤治療に関連して発症する、顎骨の限局的な壊死を特徴とする病態である。米国口腔顎顔面外科学会(AAOMS)の2022年版ポジションペーパーでは、以下の3項目を全て満たす場合と定義されている [1]。
- 抗骨吸収薬単独、または免疫調節薬や抗血管新生薬との併用による現在または過去の治療歴がある。
- 顎顔面領域に8週間以上持続する骨露出、または口腔内あるいは口腔外から骨を触知できる瘻孔が8週間以上認められる。
- 顎骨への放射線照射歴がない、または顎骨病変が原発性がんや顎骨へのがん転移でない。
日本口腔外科学会(JSOMS)のPP2023においても同様の基準が採用され、8週以内でも治癒傾向のない場合は診断可能とされている [2]。当初BRONJとして認識されたが、デノスマブや他の薬剤(ロモソズマブ、血管新生阻害薬など)も原因となるためMRONJという包括的名称が用いられるようになった [2]。AAOMSは非露出骨型の「ステージ0」も提唱している [1]。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023
MRONJの病態生理と関連薬剤の作用機序 (Pathophysiology of MRONJ and Mechanism of Action of Related Drugs)
MRONJの正確な発生機序は未解明だが、骨代謝抑制、血管新生阻害、免疫変調、感染・炎症が関与するとされる [2, 4, 5]。顎骨、特に歯槽骨は骨代謝が活発で、微小外傷や細菌感染に曝露されやすいため影響を受けやすい [2]。
ビスホスホネート(BP)製剤は骨のハイドロキシアパタイトに沈着し長期間作用する [4]。デノスマブ(Dmab)はRANKL抗体で破骨細胞を阻害し、効果は可逆的(中止後約6ヶ月で消失)[1]。これらの薬剤による骨代謝抑制が、抜歯窩治癒遅延などを引き起こしMRONJリスクを高める [3]。
PP2023では「感染性歯科疾患の存在がリスク」であり、「抜歯はMRONJを顕在化させる」という考え方が示された [3]。BP製剤の長期残留に対し、Dmabは可逆的だが中止後のリバウンド骨折リスクがある [1, 2]。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説, [4] UpToDate, [5] SDCEP Guidance
2. MRONJのリスク評価 (MRONJ Risk Assessment)
MRONJの発症リスクは、使用薬剤の種類、投与法、期間、基礎疾患(がん治療か骨粗鬆症か)により大きく変動します。ここでは、主要な原因薬剤ごとのリスクプロファイル、発生頻度と重症度、そして患者側および局所的なリスク因子について詳述します。
原因薬剤の分類とMRONJリスク (Classification of Causative Drugs and MRONJ Risk)
ビスホスホネート(BP)製剤: 窒素含有BP(ゾレドロン酸等)は非含有BPより高リスク。静注(IV)は経口(PO)より高リスク。がん治療(高用量)は骨粗鬆症治療(低用量)より著しく高リスクだが、低用量でも長期投与(3-5年以上)でリスク増 [1, 2, 3, 4, 6, 7]。
薬剤名(一般名) | 代表的な商品名例 | 投与経路 | 主な適応疾患 | MRONJ推定発生率(がん/骨粗鬆症) | 投与期間とリスクの関係 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゾレドロン酸 | ゾメタ、リクラスト | 静注 | がん、骨粗鬆症 | 高(数%)/ 低(0.02%以下 [1]) | 期間依存的に増加 [6] | 力価が高い。がん治療では高頻度・高用量 |
パミドロン酸 | アレディア | 静注 | がん | 高(数%) | 期間依存的に増加 | ゾレドロン酸より力価は低いとされるが、依然として高リスク |
アレンドロン酸 | フォサマック | 経口 | 骨粗鬆症 | 低(0.05%以下 [1]) | 3-5年以上の長期投与で増加傾向 | 代表的な経口BP製剤 |
リセドロン酸 | アクトネル | 経口 | 骨粗鬆症 | 低(0.05%以下 [1]) | 長期投与で増加傾向 | |
イバンドロン酸 | ボンビバ | 静注/経口 | 骨粗鬆症、がん | 静注:中~高 / 経口:低 | 期間依存的に増加 | 月1回静注製剤(骨粗鬆症)や経口製剤がある |
*注:発生率は文献や患者集団により幅があり、あくまで目安である。
デノスマブ (Dmab): がん治療用(ランマーク、高用量)のリスクはゾレドロン酸と同程度(数%)[1]。骨粗鬆症用(プロリア、低用量)のリスクは経口BPよりやや高い可能性があり、10年で0.3%の報告も [1, 5]。4年超の投与でリスク増のデータあり [6]。中止後のリバウンド骨折リスクに注意 [1]。
薬剤名(一般名) | 代表的な商品名 | 投与経路 | 主な適応疾患 | MRONJ推定発生率(がん/骨粗鬆症) | 投与期間とリスクの関係 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|---|---|
デノスマブ | ランマーク | 皮下注 | がん(骨転移等) | 高(数%、ゾレドロン酸と同程度 [1]) | 期間依存的に増加 | 高用量(120mgを4週ごと) |
デノスマブ | プロリア | 皮下注 | 骨粗鬆症 | 低~中(0.04%-0.3% [1, 5]、経口BPよりやや高め) | 4年超の投与で増加傾向あり [6] | 低用量(60mgを6ヶ月ごと)。投与中止後のリバウンドによる骨折リスクに注意が必要 [1]。 |
その他のMRONJ関連薬剤:
- 抗血管新生薬: ベバシズマブ、スニチニブ等。単独でもリスクあり、骨吸収抑制薬との併用でリスク増 [1, 4, 5, 6, 8]。併用で有病率6%、リスク比2.57倍 (vs AR単独) [8]。
- ロモソズマブ: アレンドロン酸と同程度のリスク (0.03-0.05%) [1]。PP2023で言及 [2]。
- その他: メトトレキサート、コルチコステロイド、エベロリムス、一部チロシンキナーゼ阻害薬なども関連報告あり [1, 2, 5, 6]。
薬剤カテゴリー | 薬剤名(一般名) | 主な作用機序 | MRONJとの関連性(エビデンスレベル) | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
抗血管新生薬 | ベバシズマブ、スニチニブ、アフリベルセプト等 | VEGF阻害、チロシンキナーゼ阻害など | 関連あり(中程度のエビデンス)。骨吸収抑制薬との併用でリスク増大 [1, 8]。 | がん治療に用いられることが多い。 |
スクレロスチン阻害薬 | ロモソズマブ | 骨形成促進・骨吸収抑制 | 関連あり(アレンドロン酸と同程度のリスク [1])。 | 骨粗鬆症治療薬。PP2023で原因薬剤として言及 [2]。 |
mTOR阻害薬 | エベロリムス | 細胞増殖・血管新生抑制など | 関連を示唆する報告あり(エビデンスは限定的)。PP2023で原因薬剤として言及 [2]。 | 腎細胞がん、乳がん、神経内分泌腫瘍などに使用。 |
近年、骨粗鬆症に対する低用量ARAの長期投与によるMRONJ症例が増加し、がん患者を上回る報告もある [3]。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説, [4] UpToDate, [5] SDCEP Guidance, [6] EviQ, [7] Meta-analysis (unspecified), [8] Meta-analysis (unspecified)
MRONJ発生頻度・重症度 (Incidence and Severity of MRONJ)
発生頻度:
- がん患者(高用量ARA): 数% (AAOMS: <5%, 0-18% [1]; 他: 最大15% [9]; SDCEP: 通常<5% [5])。
- 骨粗鬆症患者(低用量ARA): 0.01%-0.1% [1, 5, 9]。経口BP: <0.05% [1]。静注ゾレドロン酸 (骨粗鬆症): <0.02% [1]。Dmab (プロリア): 10年で0.3% [1, 5]。
- 抜歯後MRONJ: がん患者3.2%、骨粗鬆症患者0.15% [7]。
発生率の報告差は研究デザイン、対象集団、薬剤、期間、診断基準、歯科介入などの違いによる [1, 5]。
重症度 (AAOMSステージ分類 [1]):
- リスクのある患者: ARA治療中、壊死骨なし、無症状。
- ステージ0 (非露出骨型): 壊死骨の臨床的証拠なし、非特異的症状や画像所見あり。
- ステージ1: 無症状、感染なし、露出壊死骨または瘻孔。
- ステージ2: 感染・炎症あり、露出壊死骨または瘻孔、通常有痛。
- ステージ3: 広範な露出壊死骨、病的骨折、口腔外瘻孔など。
MRONJはQOLを著しく低下させ、重症例では顎骨切除も必要となる [1, 4, 6, 9]。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [4] UpToDate, [5] SDCEP Guidance, [6] EviQ, [7] Meta-analysis (unspecified), [9] Review (unspecified)
図1: MRONJ推定発生率の比較
図2: 抜歯後のMRONJ推定発生率の比較
患者側リスク因子と局所リスク因子 (Patient-related and Local Risk Factors)
局所リスク因子:
- 侵襲的歯槽骨手術(抜歯が最多)[1, 3, 4]。
- 既存の炎症性・感染性歯科疾患(歯周病、根尖病変等)[1, 3]。PP2023はこれを強調 [3]。
- 解剖学的因子(下顎臼歯部、骨隆起部等)[1, 4]。
- 不適合な義歯 [4]。
- 口腔衛生状態不良。
患者側リスク因子(全身的因子):
- 年齢(高齢者、特に65歳以上)[4]。
- 基礎疾患(悪性腫瘍、糖尿病、自己免疫疾患等)[1, 4, 10]。
- 併用薬(コルチコステロイド、抗血管新生薬等)[1, 4, 6]。
- 生活習慣(喫煙、アルコール多飲)[1, 4]。
- 遺伝的素因(未確立)。貧血(ヘモグロビン<10g/dL)[1]。
MRONJは多因子性疾患であり、総合的なリスク評価と個別化された予防・管理計画が重要 [1]。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [3] JSOMS PP2023 解説, [4] UpToDate, [6] EviQ, [10] UpToDate (Diabetes)
3. 歯科治療におけるMRONJ管理戦略 (MRONJ Management Strategies in Dental Treatment)
MRONJの最も効果的な対策は予防です。ARA治療開始前の歯科評価と予防的口腔管理、各歯科治療手技におけるリスクと推奨対応、薬剤休薬の是非、そして確立されたMRONJの治療法について解説します。
治療前評価と予防的口腔管理 (Pre-treatment Evaluation and Preventive Oral Management)
JSOMS PP2023では骨粗鬆症患者も全例歯科スクリーニング推奨 [2]。特に1年以上歯科未受診、かかりつけ医なし、自覚症状ある場合は処方医からの積極的紹介が望まれる [2]。
治療前評価: 問診(ARA使用歴、基礎疾患等)、口腔内診査、画像検査(パノラマX線、デンタルX線、必要に応じCT)[2]。
予防的口腔管理:
- 感染源除去(う蝕・歯周病治療、予後不良歯の抜歯)。抜歯後は上皮化(約2週間目安)までARA開始待機が望ましいが、緊急性高い場合は処方医と連携 [1, 2, 10]。
- 口腔衛生指導とプロフェッショナルケア。
- 義歯管理。
- 患者教育(MRONJリスク、初期症状、口腔衛生の重要性等)。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023, [10] UpToDate (Pre-treatment)
表4:歯科治療手技別の推奨対応とMRONJリスク
歯科治療手技 | MRONJリスク評価 | 推奨される対応(低用量ARA患者/骨粗鬆症) | 推奨される対応(高用量ARA患者/がん) | 休薬の考慮 | 根拠となる主要ガイドライン/文献 |
---|---|---|---|---|---|
抜歯 (Tooth Extraction) | 高 | 必要性、リスク、代替法を慎重に検討。実施時は低侵襲手技、可及的掻爬、一次縫合を考慮。感染制御徹底。 | 原則回避。やむを得ない場合は専門医と連携し、厳重な管理下で実施。感染源除去が優先される場合もある。 | JSOMS PP2023: 原則休薬せず [2, 3]。AAOMS 2022: 症例ごと [1]。 | JSOMS PP2023 [2], AAOMS 2022 [1], SDCEP [5] |
デンタルインプラント (Dental Implants) | 高 | JSOMS PP2023: 禁忌ではないが慎重適応。リスク因子あれば代替療法 [2]。AAOMS 2022: 骨粗鬆症患者にはICの上で検討可、データ不足 [1]。SDCEP: リスクに応じて判断 [5]。EviQ: 禁忌 [6]。 | JSOMS PP2023: 行うべきではない [2]。AAOMS 2022: 避けるべき [1]。SDCEP: 禁忌 [5]。EviQ: 禁忌 [6]。 | ガイドラインにより見解異なる。原則、高用量では行わない。 | JSOMS PP2023 [2], AAOMS 2022 [1], SDCEP [5], EviQ [6] |
歯周治療(スケーリング、SRP) | 低~中 | 非外科的歯周治療(スケーリング、SRP)は推奨。口腔衛生維持に重要 [4, 5]。歯周ポケット掻爬術など侵襲の大きいものは慎重に。 | 非外科的歯周治療は推奨。侵襲の大きいものは極力避ける。 | 通常不要。 | AAOMS 2022 [1], SDCEP [5] |
歯内療法 (Endodontic Treatment) | 低(非外科的)~中(外科的) | 非外科的根管治療は抜歯回避のため推奨 [2]。外科的歯内療法は骨への侵襲を伴うため慎重に。 | 非外科的根管治療は推奨。外科的歯内療法は極力避ける。 | 通常不要。 | JSOMS PP2023 [2], AAOMS 2022 [1] |
保存修復治療 (Restorative Treatment) | 低 | 通常のう蝕治療は推奨。感染源除去に繋がる。 | 通常のう蝕治療は推奨。 | 通常不要。 | AAOMS 2022 [1], SDCEP [5] |
歯科矯正治療 (Orthodontic Treatment) | 低~中(抜歯や外科処置を伴わない場合) | 歯の移動に伴う骨リモデリングへの影響を考慮。専門医と連携。 | 原則としてARA治療開始前に終了することが望ましい。治療中の開始は慎重に。 | 通常不要。 | - |
口腔外科小手術(嚢胞摘出、良性腫瘍切除など歯槽骨に及ぶもの) | 中~高 | 抜歯に準じて慎重に判断。可能な限り低侵襲に。専門医と連携。 | 原則回避。やむを得ない場合は専門医と連携し、厳重な管理下で実施。 | 抜歯に準じる。 | JSOMS PP2023 [2], AAOMS 2022 [1] |
歯科治療手技の選択は、侵襲度に応じたリスク層別化と個別対応が原則。可能な限り低侵襲な方法を選択する。インプラント治療はガイドライン間で推奨に差異あり [1, 2, 5, 6]。慎重な症例選択、処方医との連携、徹底したICが不可欠。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説, [4] UpToDate, [5] SDCEP Guidance, [6] EviQ
薬剤休薬(ドラッグホリデー)の必要性・可否とその根拠 (Necessity and Feasibility of Drug Holiday and Its Rationale)
JSOMS PP2023では「原則として抜歯時にARAを予防的に休薬しないことを提案する」と明記 [2, 3]。根拠は、①低用量BP製剤の短期休薬によるMRONJ発症率低下のエビデンス不足、②休薬中の原疾患悪化リスク [3]。
AAOMS 2022では明確なコンセンサスはなく症例ごとの判断 [1]。デノスマブは中止後のリバウンド骨折リスクがあり、休薬判断はより慎重さが求められる [1]。AAOMSはDmab中断の場合、最後の投与から3-4ヶ月後に手術、術後6-8週で再開を提案 [1]。
複数のメタアナリシスも経口BPの休薬効果に否定的 [11, 12]。骨代謝マーカー(CTX値等)の有用性は未確立でAAOMS 2022では非推奨 [1]。
MRONJ予防の中心は、薬剤休薬から口腔内環境整備、感染制御、低侵襲手技へとシフトしている。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説, [11] Network Meta-analysis (unspecified), [12] Systematic Review (unspecified)
確立されたMRONJのステージ別治療戦略 (Staging and Treatment Strategies for Established MRONJ)
治療戦略はAAOMSのステージ分類に基づく [1]。
- リスクのある患者 & ステージ0: 進行予防、症状管理。患者教育、定期検診、口腔衛生管理、対症療法。抗菌薬の短期投与考慮。
- ステージ1 (骨露出、無症状、感染なし): 保存療法中心(抗菌性洗口液、清掃、平滑化)。AAOMS 2022では外科的介入(壊死骨除去)も選択肢 [1]。JSOMS PP2023でも外科的治療で「治癒」を目指せると言及 [3]。
- ステージ2 (骨露出、症状あり、感染あり): 保存療法+抗菌薬全身投与。症状・感染コントロール不良なら外科的治療(腐骨除去等)[1, 6]。
- ステージ3 (広範な骨露出・壊死等): 外科的治療中心(広範な壊死骨除去、再建手術等)[1, 6]。
近年、適切な症例選択と手技で外科的治療により「治癒」や症状改善を目指すアプローチが積極化 [1, 3]。AAOMS 2022では全病期で非外科的・外科的治療が許容される選択肢 [1]。治療戦略決定は病期、全身状態、QOL、忍容性を総合的に考慮し、多職種連携が不可欠。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [3] JSOMS PP2023 解説, [6] EviQ
4. 主要ガイドラインと最新エビデンスの参照 (Reference to Key Guidelines and Latest Evidence)
MRONJ診療では、国内外の主要ガイドラインや最新の学術論文を参照し、エビデンスに基づいた意思決定が重要です。ここでは、日本のJSOMS PP2023、国際的なAAOMS Position Paper 2022を中心に、その他参照すべきガイドラインや最新レビューを紹介します。
日本口腔外科学会 MRONJ対応ガイドライン(最新版:PP2023)の要点 [2, 3]
- 疾患概念をARONJからMRONJへ変更。ロモソズマブ、血管新生阻害薬も原因薬剤に。
- リスク因子として「感染性歯科疾患の存在」を強調。「抜歯はMRONJを顕在化させる」。
- 予防的休薬は「原則として抜歯時にARAを予防的に休薬しないことを提案」。
- 外科的治療の積極化:「外科的治療で『治癒』をめざせる」。
- 歯科スクリーニング対象を骨粗鬆症患者全例に拡大推奨。
- 「医科歯科薬連携」の重要性を強調、薬剤師の関与を期待。
- デンタルインプラント:低用量ARA患者は慎重適応、高用量ARA患者は行うべきでない。
[2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説
AAOMS Position Paper on MRONJ (2022) の要点 [1, 13]
- 診断基準維持。ステージ0含むステージ分類提示。
- リスク因子を詳細に記述。
- 予防策:治療前歯科スクリーニング、口腔衛生最適化、患者教育を強調。
- 治療戦略:ステージ別アルゴリズム提示。全病期で非外科的・外科的治療が選択肢。
- 薬剤休薬:エビデンス決定的でなく症例ごと判断。Dmab中止後のリバウンド骨吸収リスクに注意。
- デンタルインプラント:がん治療患者は避けるべき。骨粗鬆症患者はICの上で検討可だがデータ不足。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [13] Review of AAOMS 2022
その他参照すべき国際ガイドライン
- Scottish Dental Clinical Effectiveness Programme (SDCEP) Guidance [5]: プライマリケア歯科医師向け実践的アドバイス。リスク評価ツール、患者情報資料充実。2024年3月最新情報追補。
- その他の国々のガイドライン [14]: 治療前後の口腔衛生最適化、早期ステージの保存的管理、進行ステージの外科的介入考慮は共通。侵襲的処置回避度、休薬適応、外科手技は不一致あり。国際的標準化努力推奨。
[5] SDCEP Guidance, [14] Review of International Guidelines 2024
最新のレビュー論文・メタアナリシス(PubMed, UpToDate等に基づくエビデンス)
- 薬剤併用リスク: 抗骨吸収薬+抗血管新生薬でMRONJリスク増 [8]。
- 抜歯後MRONJ発生率: がん患者(3.2%) > 骨粗鬆症患者(0.15%) [7]。
- 歯科治療推奨: 口腔衛生管理の重要性が一貫して強調 [15]。
- 休薬の効果: 経口BPの予防的休薬効果に否定的。静注BP・Dmabの短期休薬も効果低い可能性 [11, 12]。
- MRONJ重症度・リスク因子: 侵襲的歯科処置と歯科感染が主要リスク [9, 16]。
- 臨床サマリー情報: UpToDate [4, 6, 10], EviQ.org.au [6] などが有用。
MRONJエビデンスは急速に進化。臨床医は最新情報をキャッチアップし、JSOMS PP2023を基本に国際的ガイドラインや最新論文を参照し、個別最適なアプローチ検討が求められる。
[4] UpToDate, [6] EviQ, [7] Meta-analysis (unspecified), [8] Meta-analysis (unspecified), [9] Review (unspecified), [10] UpToDate (Pre-treatment), [11] Network Meta-analysis (unspecified), [12] Systematic Review (unspecified), [15] Review (unspecified), [16] Review (unspecified)
5. 医科歯科薬連携の推進 (Promoting Medical-Dental-Pharmaceutical Collaboration)
MRONJの予防と管理には、処方医(医科)、歯科医師(歯科)、薬剤師(薬科)が緊密に連携する「医科歯科薬連携」体制が不可欠です [2, 3]。JSOMS PP2023ではこの連携の重要性が強調されています。
MRONJリスク説明、歯科受診推奨、情報提供(薬剤、投与目的・時期、全身状態)
ARA治療把握、口腔内評価、リスク特定、治療計画立案・説明、処方医へ情報提供(口腔状態、治療内容・期間、MRONJリスク評価)、MRONJ発症時対応
服薬指導時情報提供(MRONJリスク、口腔ケア)、お薬手帳での情報共有支援、副作用相談対応、ポリファーマシー注意
各職種の役割の要点:
- 処方医(医科): ARA治療開始前に患者へMRONJリスク説明と歯科受診推奨。歯科医師へ診療情報提供。歯科治療計画との調整。
- 歯科医師(歯科): ARA治療患者把握。口腔内評価とリスク特定。治療計画立案とIC。処方医へ情報提供。MRONJ発症時の診断・治療、専門医連携。
- 薬剤師(薬科): 患者への服薬指導時にMRONJ情報提供と歯科受診勧奨。お薬手帳での情報共有支援。副作用相談対応。ポリファーマシー注意。
円滑な連携には、最新知識共有、相互尊重、地域連携パス作成、標準化情報提供書活用、合同勉強会などが有効。情報共有システム標準化の遅れ、コミュニケーション不足、診療報酬課題などの克服が求められる。
[2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説
このページは、患者さんとそのご家族の皆さまへ、大切なお知らせです。
II. 患者さんへ:くみ歯科クリニックからのメッセージ
1. はじめに:大切なお薬と、あごの骨の健康のお話
このページでは、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)やがんの治療で使われる大切なお薬と、歯やお口の健康について、皆さまに知っておいていただきたいことをお伝えします。
皆さまが今お使いになっているお薬の中には、骨を強くしたり、がんが骨に広がるのを抑えたりする、とても重要な働きをするものがあります。これらのお薬は、皆さまが元気に毎日を過ごすために欠かせないものです。
一方で、これらのお薬を使いながら歯の治療を受ける際には、少し気をつけていただきたい点があります。でも、心配しすぎる必要はありません。これからお話しするポイントをよくご理解いただき、お医者さんや、くみ歯科クリニックの歯科医師とよく相談していただければ、多くの場合、安全に歯の治療を受けることができます。
この情報が、皆さまが安心して治療を続けながら、お口の健康も守っていくための一助となれば幸いです。
2. Q&A形式:よくあるご質問
Q1: 「骨を強くするお薬」や「がんの骨転移を抑えるお薬」を使っていると、どうして歯の治療で特別な注意が必要なのですか?
A1: はい、それには理由があります。皆さまがお使いのこれらのお薬は、骨が新しく作られたり、古くなった骨が体の仕組みで吸収されたりする「骨の代謝(こつのたいしゃ)」という働きに影響を与えます [3]。骨の代謝は、骨を健康で丈夫に保つためにとても大切な仕組みです。
特にあごの骨は、歯が生えていたり、毎日食事で物を噛んだりするため、体の中でも骨の代謝が活発な場所の一つです。お薬の影響で、このあごの骨の代謝が少しゆっくりになることがあります。そうすると、例えば歯を抜いた後の傷の治りが普段より遅くなったり、ごくまれですが、あごの骨そのものに影響が出たりすることがあるのです。この状態を、専門用語で「薬剤関連顎骨壊死(やくざいかんれんがっこつえし)」と呼びます [3, 4]。
ですから、くみ歯科クリニックでも、皆さまがお薬を使っていることを知った上で、あごの骨に負担がかからないように、より慎重に歯の治療計画を立てる必要があるのです。
[3] JSOMS PP2023 解説, [4] UpToDate
Q2: 「顎骨壊死(がっこつえし)」って何ですか?どんな症状が出ますか?
A2: 「顎骨壊死」とは、先ほどお話ししたお薬の影響などで、あごの骨の一部が弱ってしまい、血液が十分に行き渡らなくなって、骨の組織が死んでしまう状態のことです。主な症状としては、以下のようなものがあります [1, 4, 6]。
- お口の中に骨が見えたままになる(歯ぐきで覆われない)
- 歯ぐきが腫れる、赤くなる
- あごや歯ぐきに痛みがある
- 膿(うみ)が出る
- 歯がグラグラする
- あごのあたりにしびれ感や、普段と違う感じがする
- 口内炎がなかなか治らない
初期の段階では、はっきりとした症状が出ないこともあります。ですから、「いつもと何か違うな」と感じたら、ささいなことでも早めにくみ歯科クリニックにご相談いただくことが大切です。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [4] UpToDate, [6] EviQ
Q3: 私も顎骨壊死になる可能性はありますか?どのくらいの人がなるものですか?
A3: このお薬を使っている方すべてが顎骨壊死になるわけでは、決してありません。実際には、これはまれな副作用の一つです [4, 6, 10]。
顎骨壊死が起こる可能性は、お使いのお薬の種類や量、使い方(飲み薬か注射か)、治療している病気(骨粗鬆症か、がんか)、そしてお一人お一人の体の状態によって異なります。一般的に、がんの治療でお薬を使っている方(特に注射のお薬を長い期間使っている場合)は、骨粗鬆症の治療でお薬を使っている方よりも、少し注意が必要と言われています [1, 3, 4, 7, 15]。
具体的な数字を挙げると、例えば骨粗鬆症のお薬の場合、顎骨壊死が起こるのは1年間に1万人あたり数人から多くても数十人程度、がんのお薬の場合でも100人あたり数人程度と報告されています [1, 5]。
大切なのは、数字だけを見て過度に心配しすぎることなく、「自分にも起こるかもしれない」という可能性を少しだけ心に留めておき、正しい情報を知って、くみ歯科クリニックと一緒に予防のためにできることをしっかりと行うことです。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [3] JSOMS PP2023 解説, [4] UpToDate, [5] SDCEP Guidance, [6] EviQ, [7] Meta-analysis (unspecified), [10] UpToDate (Pre-treatment), [15] Review (unspecified)
Q4: 安全に歯の治療を受けるには、どうすればよいですか?
A4: 安全に歯の治療を受けるためには、皆さまご自身と、お医者さん、そしてくみ歯科クリニックの歯科医師・スタッフとの協力がとても大切です。
まず、くみ歯科クリニックを受診される際には、必ず以下のことをお伝えください。
- 今使っているお薬の名前: お薬手帳を持参して見せていただくのが一番確実です。いつから、どのくらいの期間使っているか、飲み薬か注射かも教えてください。
- お薬を使っている理由: 骨粗鬆症の治療なのか、がんの治療(どの部位のがんかなど)なのかをお知らせください。
- お薬を処方してくれているお医者さんの名前と病院名: 当クリニックが必要に応じて連絡を取れるようにするためです。
- 過去に顎骨壊死と診断されたことがあるか: もしあれば、必ず教えてください [5]。
次に、歯の治療を始める前に、くみ歯科クリニックの歯科医師と一緒に確認しておきたいことがあります。
- 当クリニックの歯科医師が、あなたの使っているお薬や体の状態を十分に理解しているか。
- これから行う歯の治療(例えば、抜歯や歯周病の治療など)について、どんな注意点があるのか、分かりやすく説明を受けているか。
- 必要であれば、治療の前にお薬を処方しているお医者さんと当クリニックの歯科医師が連絡を取り合って、治療方針を相談しているか [2, 3]。
お医者さんと歯医者さんの協力(医科歯科連携)が大切な理由: お薬を処方するお医者さんと、歯の治療をするくみ歯科クリニックの歯科医師が、あなたの体の状態やお薬の情報を共有し、協力し合うことで、あなたにとって最も安全で効果的な治療法を選ぶことができます [2, 3]。例えば、お薬の治療を始める前に、将来問題になりそうな歯の問題を先に解決しておいたり、歯の治療を行うタイミングをお薬の状況に合わせて調整したりすることができる場合があります。
[2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説, [5] SDCEP Guidance
Q5: 歯を抜いたり、インプラント治療は受けられますか?
A5: これは多くの方が心配される点ですね。くみ歯科クリニックでは、患者さまの状態を第一に考えて対応します。
歯を抜く治療(抜歯)は、あごの骨に直接的な影響があるため、顎骨壊死が起こるリスクが他の治療法に比べて少し高いと考えられています [1, 3]。そのため、当クリニックでは抜歯をできるだけ避けられるように、他の治療法(例えば、根の治療など)をまず考えます。しかし、どうしても虫歯や歯周病がひどくて抜歯が必要な場合もあります。その場合は、顎骨壊死のリスクをできるだけ低くするための特別な注意を払いながら、慎重に治療を行います [2, 3]。
インプラント治療は、歯が抜けた部分のあごの骨に、チタンなどでできた人工の歯根を埋め込む治療法です。この治療もあごの骨に処置を行うため、お薬を使っている場合は注意が必要です。一般的に、がんの治療でお薬を使っている場合は、インプラント治療は避けることが多いです [1, 2, 6]。骨粗鬆症の治療でお薬を使っている場合でも、インプラント治療ができるかどうかは、お薬の種類、使っている期間、お口の中の状態、そして当クリニックの歯科医師の専門的な判断によって異なります [1, 2]。
どちらの治療についても、ご自身で判断せず、必ずくみ歯科クリニックの歯科医師とよく相談し、説明をしっかり受けてから決めるようにしてください。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説, [6] EviQ
Q6: 歯の治療が心配なので、お薬を飲むのを自分でやめても大丈夫ですか?
A6: いいえ、絶対に自己判断でお薬をやめたり、量を減らしたりしないでください [3]。皆さまがお使いのお薬は、骨粗鬆症による骨折を防いだり、がんの進行を抑えたりするために、非常に重要な役割を果たしています。お薬を勝手にやめてしまうと、骨がもろくなって骨折しやすくなったり、がんが悪化したりする危険性があります [1, 2, 3]。
「歯の治療のために、一時的にお薬をお休みした方が良いのでは?」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、最近の研究では、歯の治療の前にこれらのお薬を一時的にやめること(これを「休薬」と言います)は、顎骨壊死を予防する効果があまり期待できないか、むしろ休薬している間に元の病気が悪くなるリスクの方が大きい可能性も指摘されています [2, 3, 11, 12]。
もし、お薬のことや歯の治療のことで何か心配なことがあれば、必ずお薬を処方してくれているお医者さん、またはくみ歯科クリニックの歯科医師にご相談ください。お医者さんや歯科医師は、あなたの体の状態を一番よく分かっていますから、適切なアドバイスをいたします。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [2] JSOMS PP2023, [3] JSOMS PP2023 解説, [11] Network Meta-analysis (unspecified), [12] Systematic Review (unspecified)
Q7: 顎骨壊死を予防するために、自分でできることはありますか?
A7: はい、顎骨壊死を予防するために、皆さま自身でできる大切なことがたくさんあります!くみ歯科クリニックもサポートします。
- お口の中をいつも清潔に保つこと: これが一番の基本です。毎食後と寝る前に、丁寧に歯磨きをしましょう。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使って、歯と歯の間や歯周ポケットに汚れが残らないようにすることが大切です [1, 4, 5, 6]。当クリニックの歯科衛生士が丁寧に指導します。
- 定期的な歯科検診とクリーニング: 症状がなくても、定期的に(例えば3ヶ月~6ヶ月に一度など、歯科医師の指示に従って)くみ歯科クリニックで検診を受け、お口の中の状態をチェックしてもらいましょう。専門家によるクリーニング(歯石取りなど)も、自分では落としきれない汚れを取るのに効果的です [1, 4, 5, 6]。
- 禁煙: タバコは、顎骨壊死のリスクを高めることが分かっています。禁煙は、お口の健康だけでなく、全身の健康にとっても非常に大切です [1, 4]。
- バランスの取れた食事と健康的な生活習慣: 体全体の免疫力を高め、健康を維持することも、お口のトラブル予防につながります。
- 義歯(入れ歯)を使っている方へ: 入れ歯が合わないまま使っていると、歯ぐきを傷つけてしまい、そこから問題が起きることがあります。入れ歯がガタついたり、当たって痛いところがあれば、我慢せずにくみ歯科クリニックにご相談いただき、調整してもらいましょう [4]。
- お口の中の小さな変化にも気をつけて: 歯ぐきの腫れ、出血、痛み、歯のぐらつき、なかなか治らない口内炎など、何かいつもと違う症状に気づいたら、できるだけ早くくみ歯科クリニックにご相談しましょう [5]。早期発見・早期対応が大切です。
これらのことを心がけていただくことで、顎骨壊死のリスクを減らし、お薬の治療を続けながらもお口の健康を保つことができます。
[1] AAOMS Position Paper 2022, [4] UpToDate, [5] SDCEP Guidance, [6] EviQ
3. おわりに:くみ歯科クリニックから、安心して歯科治療を受けていただくために
ここまで、骨粗鬆症やがんの治療で使われるお薬と、顎骨壊死(がっこつえし)という副作用、そして歯の治療についてお話ししてきました。
顎骨壊死は、確かに注意が必要な副作用ですが、決して頻繁に起こるものではなく、多くの場合、適切な予防策を講じることで避けることができます。 また、万が一、顎骨壊死の兆候が見られたとしても、早期に発見し、適切な治療を行えば、症状を改善させたり、進行を抑えたりする方法があります。
最も大切なことは、お薬の治療や歯の治療に関して不安なことや疑問点があれば、自己判断せずに、必ずかかりつけのお医者さんや、くみ歯科クリニックの歯科医師にご相談いただくことです。 そして、「歯の治療が怖いから」といって、ご自身でお薬の服用や注射を中止したりしないでください [3]。安全に歯の治療を進める方法はありますので、くみ歯科クリニックのスタッフを信頼して、一緒に最善の方法を見つけていきましょう。
お医者さん、くみ歯科クリニックの歯科医師、そして薬剤師さんは、皆さまが安心して治療を受けられるように、お互いに情報を共有し、協力し合っています(これを「医科歯科薬連携」といいます)。皆さまも、このチームの一員として、ご自身の体の状態やお薬のこと、お口の中で気になる症状などを、遠慮なく当クリニックのスタッフにお伝えください。
これからも、くみ歯科クリニックで定期的にお口のチェックを受け、毎日のお口のケアを丁寧に行うことで、大切なお薬の治療を続けながら、お口の健康も守っていきましょう。皆さまが、より快適で健康な毎日を送られることを心から願っています。
[3] JSOMS PP2023 解説