糖尿病と歯周病の
意外な関係
〜 歯科治療で血糖値が改善する? 医科歯科連携の新時代 〜
日本糖尿病協会 登録歯科医を取得しました
2026年2月、当院院長 森川久美子が日本糖尿病協会 登録歯科医の認定を受けました。糖尿病と歯周病の両方に精通した歯科医師として、医科歯科連携による包括的なケアを提供してまいります。
▶ 日糖協 登録歯科医データベースで確認
🦷 はじめに
「歯医者さんで糖尿病の話?」と不思議に思われるかもしれません。
実は、糖尿病と歯周病は互いに影響し合う"双方向"の関係にあることが、近年の研究で明らかになっています。
日本では約1,000万人が糖尿病、約2,000万人が糖尿病予備群と推定されています。一方、成人の約8割が何らかの歯周病を抱えているとも言われています。この2つの「国民病」が深く結びついていることを、ぜひ知っていただきたいのです。
🔄 糖尿病と歯周病の「双方向」関係とは
① 糖尿病 → 歯周病を悪化させる
高血糖の状態が続くと、以下のメカニズムで歯周病が進行しやすくなります。
- 免疫機能の低下 — 白血球の働きが弱まり、歯周病菌に対する抵抗力が下がる
- 血管の障害 — 歯ぐきの毛細血管がダメージを受け、栄養や酸素が届きにくくなる
- コラーゲン代謝の異常 — 歯を支える組織の修復力が低下する
- 唾液の減少 — 口腔内が乾燥し、細菌が繁殖しやすい環境になる
歯周病リスク
HbA1c改善幅
② 歯周病 → 糖尿病を悪化させる
重度の歯周病になると、歯周病菌が産生する内毒素(エンドトキシン)が血液中に入り込みます。すると体はこれを排除しようとして炎症性物質(TNF-α など)を大量に産生します。
この炎症性物質がインスリンの働きを妨げるため、血糖コントロールが難しくなります。つまり、歯周病を放置すると糖尿病がさらに悪化する——という悪循環が生まれるのです。
・HbA1c:過去1〜2ヶ月間の血糖値の平均を示す数値。6.5%以上で糖尿病と診断されます。
・エンドトキシン:細菌の細胞壁に含まれる毒素。歯周病菌が壊れると血液中に放出されます。
⚠️ こんな症状、ありませんか?
以下は糖尿病に伴う歯周病のサインです。心当たりがあれば、早めの受診をおすすめします。
- 🔴 歯ぐきが赤く腫れている
- 🩸 歯みがき時に出血する
- 😮💨 口臭が気になる
- 🦷 歯がグラグラしてきた
- 💧 口が渇きやすい
- 😣 食べ物が歯にはさまりやすい
- 📏 歯ぐきが下がってきた
- 🤕 噛むと痛い・違和感がある
🤝 登録歯科医だからできること
日本糖尿病協会 登録歯科医は、日本歯科医師会と日本糖尿病協会が連携して設けた制度です。糖尿病と歯周病の両方に精通し、医科との連携ができる歯科医師が認定されます。
くみ歯科クリニックでの取り組み
- 糖尿病を考慮した歯周病治療 — 血糖コントロールの状況を踏まえた治療計画を立てます
- 医科歯科連携 — かかりつけの内科医・糖尿病専門医と情報共有し、一体的なケアを行います
- 定期的な歯周病チェック — 糖尿病の方は歯周病の進行が早いため、こまめな経過観察を行います
- セルフケア指導 — 糖尿病の方に合った歯みがき方法・口腔ケア用品をご提案します
- 早期発見・早期対応 — 歯科検診で糖尿病の疑いに気づいた場合、適切な医療機関をご紹介します
🛡️ 今日からできる予防のポイント
- 丁寧な歯みがき(1日2回以上 + 歯間ブラシ・フロスの併用)
- 定期歯科検診(3〜4ヶ月に1回がおすすめ)
- バランスの良い食事と適度な運動で血糖コントロール
- 禁煙(喫煙は歯周病・糖尿病の両方を悪化させます)
- ストレス管理と十分な睡眠
- かかりつけ歯科医を持ち、お口の変化に早めに気づく
❓ よくあるご質問
はい、できるだけ早めの受診をおすすめします。糖尿病の方は歯周病のリスクが2〜3倍高く、自覚症状がなくても進行していることがあります。
早期発見・早期治療が、お口の健康だけでなく血糖コントロールの改善にもつながります。
複数の研究で、歯周病治療後にHbA1cが平均0.3〜0.4%程度改善することが報告されています。
これは糖尿病治療薬1剤分に相当する効果です。ただし個人差がありますので、内科の治療と併せて継続的に取り組むことが大切です。
お薬の種類によっては配慮が必要な場合があります。受診の際は、お薬手帳をお持ちください。
当院は登録歯科医として、糖尿病の治療状況を踏まえた歯科治療を行います。内科の主治医との連携も行いますのでご安心ください。
ご家族の方は、以下のサインに気づいてあげてください:
・口臭が以前より強くなった
・食事中に痛がる・硬いものを避ける
・歯みがき時に血がにじむ
ご家族の気づきが早期発見のカギです。定期的な歯科検診を一緒に受診されることをおすすめします。
はい、糖尿病予備群の段階でも歯周病リスクは高まります。血糖値がやや高い状態でも、免疫機能や血管への影響は始まっています。
予備群のうちから歯周病ケアに取り組むことで、糖尿病への進行を防ぐ効果も期待されています。
🌸 ご予約・ご相談はお気軽に
糖尿病と歯周病の関係が気になる方、お口のことで不安がある方は
お気軽にご相談ください。登録歯科医として、お一人おひとりに合わせたケアをご提案します。
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